日本で「飛び入学」が不合理な理由

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日本で「飛び入学」が不合理な理由

理系脳
2017.05.25

日本で「飛び入学」が不合理な理由

Vol. 0216

本日もブログをご覧いただきありがとうございます。

国語力と理系脳を鍛え、グローバル人材を育てる学習塾ペガサス府中夢教室・塾長の仲山です。

「車椅子の物理学者」として知られるスティーヴン・ホーキング、アップルの創業者スティーブ・ジョブス、ミュージシャンのレディー・ガガ、、、

誰もが知っている世界の天才たちは、幼少のころから才能を認められ、高校１・２年の頃に大学に飛び入学しています。

振り返って日本。

日本にも彼ら並み、否、彼ら以上の天才少年少女はいるはずです。

よくワイドショーとかで取材される天才キッズたちは、小学２年生で数検準１級に受かったとか５歳の時に英検２級に合格したとか囃（はや）し立てられます。

しかし、そういう日本の天才キッズたちが将来、物理的大発見をしたとか、起業して大成功したとか、世界的に活躍する音楽家になったとか聞いたことがありません。

日本で天才児教育が進まないのはなぜでしょうか？

出る杭は　打たれる　放っておかれる

日本では、天才児は何でもできると思われて、「放っておいてもいい」と考えられる傾向がある。と鳴門教育大学大学院の小倉正義准教授はおっしゃっています。

つまり、日本の教育システムは、落ちこぼれを作らず、如何に全体の質を高めるかが最大の目標であり、抜きん出た才能の持ち主を伸ばしてあげることは二の次（にのつぎ）、枝葉末節（しようまっせつ）なのです。

たとえて言うなら、製造ラインで如何に不良品を無くすかに尽力する工場経営のようなもので、性能が悪い不良品と共にはじかれるのが、性能が良すぎる不良品なのです。

悲しいことに、日本では、才能の持ち主を『疎ましい存在』と見る傾向すらあります。

一方で、アメリカでは、才能がある子どもたちに様々な教育プログラムが用意されていますし、企業や市民からの寄付金で奨学金もいろいろと選べます。

ですから、社会全体として才能ある子を育てよう❗お金が無ければ支援しよう❗という文化があるのです。

こういう才能のある子どもたちが、将来、国の中枢を担う存在になりえる。とアメリカ人は本気で考えているのです。

そのために、一度や二度三度失敗しても、エンジェルたちは粘り強く支援するのです。

アメリカにはそもそも年功序列という意識が無いので、

年齢が上であろうが下であろうが、関係なし。

才能がある子がいたら、学年関係なく飛び級して上級生と学ばせます。

その学年の過程を早く終わらせたら、次の学年に行けるのです。

また、学校でより深く学ばせるための補習授業もあります。

できる子のために学校が特別授業を用意してくれるのです。

日本の補習授業とは真逆です。

日本では、できない子を救うための補習授業です。

日本では、

『出る杭は　~~打たれる~~　放っておかれる』

アメリカでは、

『出る杭は　~~打たれる~~　育てられる』

つまり、アメリカでは才能ある子どもたちを伸ばす制度と法律が整っていると言う事です。

学校教育法改正で飛び入学可能に

じゃぁ日本では飛び入学はできないのか？というと、そうではありません。

学校教育法が、1998年に一部改正され飛び入学が可能になっているのです。さらに、2001年には飛び入学の枠も拡充されました。

第九〇条　大学に入学することのできる者は、高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者若しくは通常の課程による十二年の学校教育を修了した者（通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。）又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。

２　前項の規定にかかわらず、次の各号に該当する大学は、文部科学大臣の定めるところにより、高等学校に文部科学大臣の定める年数以上在学した者（これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。）であつて、当該大学の定める分野において特に優れた資質を有すると認めるものを、当該大学に入学させることができる。
一　当該分野に関する教育研究が行われている大学院が置かれていること。
二　当該分野における特に優れた資質を有する者の育成を図るのにふさわしい教育研究上の実績及び指導体制を有すること。

法律的にはアメリカと同じようになりました。

これにより、平成29年度の飛び入学実施大学は

となっています。