Vol. 0006
1946年(昭和21年)といえば、太平洋戦争終結から1周年。
この年5月23日に上映された佐々木康監督の映画『はたちの青春』には、日本で初めてのキスシーンがありました。
これに由来して毎年5月の23日は「キスの日」と言われます。
だからと言って、この日は誰とでもキスができるというわけではありませんので悪しからず。(笑)
『キス』という行為、人類が誕生して何十万年も続いてきた自然な行為だろうけど、それを演技で表現しようとするのは至難の技だろうと思います。
当時、俳優の大坂史郎も幾野道子も、まさか自分たちが日本で初めてのキスシーンを演技するとは思っていなかっただろう。監督やスタッフが見ていてフィルムが回っている前で、見つめあって唇を合わせる。これって、今ではそこら辺のメロドラマにチャンネルを回すと簡単にみられるシーンですが、その当時は、すごく勇気のいる仕事だったでしょう。まさにプロだからこそできること。
そして、どうそれを映画として表現するか。今までになかったものを創り出すために、演出家もカメラマンも監督も、全スタッフが一丸となって取り組んだと思う。撮影所は熱気に溢れていたはず。
もしかしてこのシーンだけで、映画として失敗するかもしれない。映画界から追放されるかもしれない。レッテルを張られ、二度と俳優の仕事が来ないかもしれない。
そういうリスクはあるが、それ以上に、今までにないことにチャレンジするワクワク感とドキドキのアドレナリン。
結局、映画は大成功。キスシーンが話題となり、連日映画館は満員になった。。。
常識を破り、新しい事にチャレンジする。失敗を恐れない。常に前進。一人じゃない、必ず仲間がいる。
仲間になろう!夢を追いかけよう!