Vol. 0396
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。
国語力と理系脳を鍛え、グローバル人材を育てる学習塾ペガサス府中夢教室・塾長の仲山です。
わたしが学校に通っていたころ(30~40年前)は、
どこの学校にも、校庭の隅に焼却炉があって、
毎日そうじのあと、教室のごみや印刷室のごみを
焼却炉に持っていっていました。
今では、子どもたちには危険すぎてありえない焼却炉。
以下は、かつて焼却炉で起きた事故の話です。
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「ある小学校で起きた事故」
その日はいつものように、学校の掃除が終わって
各教室のゴミが焼却炉に集められました。
生徒たちの下校時間になって、
用務員のおじさんは焼却炉に行き、火を入れました。
校門を出ていく生徒たちに手を振りながら、
用務員室に戻って、雑務をしている最中、
ふと、焼却炉の方を見ると、
いつもと違う真っ黒い煙が立ち昇っていました。
「何だ?」と思って焼却炉に走って向かうと、
周りは異様な臭い、これは・・・人が焼ける臭い。
大声で学校にいる先生たちを呼んで、
急いでバケツの水をかけて火を止め、
焼却炉の中を確認すると、、、
真っ黒になった子どもの遺体が発見されました。
しかし、衣類も皮膚も焼け、誰なのかわかりません。
先生たちは、急いで職員室に戻り、全家庭に電話を掛けます。
「もしもし、お母様ですか、実は」早口で事情を説明し、
「お子さんは、今、家に居ますか?」
それを聞いたお母さんは、一瞬でパニック。
絶叫しながら、
「待ってください、今探しますっ!」
電話を置いて、家の中を子どもの名前を叫びながら探す親。
子どもの返事はない。
居間にいない、キッチンにいない、トイレにもいない、
お母さんはもう半狂乱です。
最後に、子どもの部屋のドアを思い切りバンッと開けると、、、、
子どもは、ヘッドホンをしてマンガに熱中していました。
「は?何?」と言いながら、マンガを読み続ける子。
お母さんは泣き崩れながら、
「先生、いました。うちの子いました。」
電話を切ると、そこに座り込んでしまいました。
体は喜びと感謝に震えていました。
「良かった、うちの子、生きてた。」
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この話は、岸見一郎「アドラー心理学入門」に出てくる話に、わたしが脚色して作った話です。
恐ろしい事故の話だったのですが、
何か伝わったでしょうか?
普段、親のいう事を聞かない、成績が悪い、ゲームばかり、、、と不満ばかりの我が子に、
「勉強しなさい」とか「そんなことしてるからダメなのよ」と
口うるさく言ってませんか?
親のいう事を従順に守って、成績は上位、運動会はリレー選手、明るく元気な子。
そんな子を理想としていませんか?
理想が100点満点だったら、目の前にいる我が子は常に
100 – 30 = 70点、
100 – 60 = 40点、
100 – 90 = 10点
というひき算の評価しか得られず、
お母さんの満足を一生得られない存在になってしまいます。
しかし、今回のお話のように、
ただ生きているということを「あたりまえ」と考えずに、
生きているだけで人に喜びを与える存在であると知った時、
ひき算の考え方から抜け出し、すべてがプラスの世界に見えてきます。
そして、お子さんの生きているだけの存在を認めることで、
子どもは安心して伸びていくことが出来ます。
上に書いたお話に出てくるお母さんは、
電話の前と後で、大きく変わったと思います。
子どもは変わっていません。
でも、親が変わることによって、
親子関係が変わり、今後のお子さんの伸びが全然違う事になります。
新型コロナウィルスの影響で休校が長く続き、
お子さんのマイナス面もいっぱい見えたかと思いますが、
これから学校再開、通常授業が始まっていくにあたって、
今一度、目の前のお子さんの存在を認め、感謝し、喜ぶことから始めてみては如何でしょうか?
応援団長より
P.S. 先週金曜日、北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=の父親の横田滋さんがお亡くなりになりました。娘のめぐみさんの救出活動に人生をささげてきた滋さんに、心からご冥福をお祈りいたします。
【お知らせ】
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