Vol. 0337
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。
国語力と理系脳を鍛え、グローバル人材を育てる学習塾ペガサス府中夢教室・塾長の仲山です。
国語のテストで必ず問われる「作者の心情」。
選択肢の中から答えを選ぶとき「本当にこれが作者の気持ちなんだろうか?」とモヤモヤすることがあります。
この疑問に応えるべく、先日の『タモリ倶楽部』で実験が行われました。
題して、
「受験業界震撼の問題企画❗
作者の気持ちを作者は解けるか❗❓」
放送日時2018年12月8日(土) 0:20 ~ 0:50
番組のタイトルも過激ですが、副題も過激です。↓↓↓
入試国語の問題文の原作者が問題に挑戦❗
まさかの間違い続出に騒然❗
原作者 🆚 問題作成者❗
正しいのはどっち❗❓
↑これ、今でもYoutubeで見れるので、ご興味ある方はどうぞ見てください。
番組で取り上げられた問7、問9、問13、問14。
作者の結果は、正解率25%となりました。下表参照。
結局、『作者の気持ちを作者は解けない』という結果となったようです。
その他の参加者の結果もまとめてみると
回答者 | 問7 | 問9 | 問13 | 問14 | 正解率 |
---|---|---|---|---|---|
作者:武田砂鉄氏 | ⭕ | ❌ | ❌ | ❌ | 25% |
タモリ氏 | ⭕ | ❌ | ⭕ | ⭕ | 75% |
谷まりあ氏 | ⭕ | ⭕ | ⭕ | ⭕ | 100% |
グローバー氏 | ⭕ | ❌ | ⭕ | ❌ | 50% |
今回の問7も9も13も14も、客観的に読むと、十分正解が導き出せるんじゃないかなと思います。気を付ける点としては、
問7:辞書による言葉の定義
問9:エッセイの後半に繋げるための根拠
問13:会話文に解答が書かれている
問14:質問を深読みしてはいけない
昔、野坂昭如(のさか あきゆき)氏が自分の作品を使った出題に正解できなかったという逸話が残っているのですが、
今回の結末も、作者(武田砂鉄氏)は自身の心情問題を解くことが出来なかったということになりました。
思うに、
文章の書き手は、書くことが得意であるがゆえに、なかなか読み手の受け止め方に無頓着となっている可能性が高いかもしれません。
または、作者は自分の書いた文章を読むことなく自分の記憶をもとに、入試問題を答えようとしている可能性も高いかと思われます。
問題文を読んでいるとしても、作者はその現場にいた者として読んでいるので、一般の読者にはない「記憶」や「感情」が邪魔して、文章だけから読み取れる内容以上のものが頭の中でごちゃ混ぜになっているのかもしれません。
そして、そのごちゃ混ぜの状態で解答してしまうので、結果として間違った選択肢を選んでいるのだと思います。
似たようなものを例に挙げると、
極端な例では、謝罪文とか反省文とかになりますかね。
反省文を書かされた部下に「作者(自分自身)の心情」のテストをしたら、全問不正解になっちゃうんじゃないでしょうか。
作者の武田砂鉄氏も「作者として」ではなく、いち受験者として取り組んでいたら正解率が高かったと思います。
国語の問題というのは、あくまで文章中にある言葉をもとにして答えを考えるものですから、自分の感情を混ぜ込めば、それは思い込みとなり、不正解なのです。
あたりまえですが、普通の読書を楽しんでいる時は感情移入していいんですよ。上記はあくまで国語の問題を解くときの話です。
さてさて、
感情移入という言葉が出ましたが、
文章って怖いものです。
文章にはルールがあってそれを元に人間同士のコミュニケーションが成り立っているわけですから、
「わたしはこういうつもりで書いた。」とか
「そういう意味ではない。」とか
「批難はしていない。」とか
「嘘つき。」とか
いろいろと文章の書き方で相手の受け止め方がガラッと変わるという事実を認識しなきゃいけないです。
正しい国語力をつけることは、
社会の中で争いを避け、生き残っていくために非常に重要なのです。
そのために国語を学ぶんですよね。
お互いのために、もっともっと国語力を鍛えましょう。
国語力の中でも文章化能力と読解力は、今後ますます重要になってきます。
言いたいことは、そこ。
応援団長🌟より
P.S. 番組に一言、ご安心ください。受験業界は震撼しませんでした(笑)
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