Vol. 0189
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。
国語力と理系脳を鍛え、グローバル人材を育てる学習塾ペガサス府中夢教室・塾長の仲山です。
小学5年生の3学期、算数の授業で立体と展開図を学びます。
ここはかなり高いハードルじゃないかなと思っています。
図形が苦手な中学生を見ていると、小学校の立体で躓(つまず)いるケースが多いと思います。
そもそも三次元の物体を、黒板に描いて説明したり、教科書を読ませて、
「これが底面です。」
「底面に垂直な直線の長さを高さといいます。」
「これが側面で、曲面になっています。」
「側面を展開すると長方形になります。」
とか説明されてもなかなかわからないんじゃないかなと思います。
すべて二次元上に描かれたものを「曲面だ」とか「垂直だ」とか説明されても、実際、小学生には伝わっていないことが多いのではないかと思うのです。
脱線しますが、中学1年生1学期の国語(光村図書)で桑原茂夫の『ちょっと立ち止まって』を学びます。ここで、ルビンの壺(Rubin’s vase)が出てきます。
先生が、「これは壺です。」と説明しても、生徒の中には人の横顔にしか見えの無い子もいるかもしれません。
話を元に戻すと、
結局、立体は立体で説明するのが一番良いのです。
一目瞭然(いちもくりょうぜん)とはこのことです。先生が見ているものと生徒が見ているものとが一致している。これこそ図形指導の基本です。
形を見せて形に触れさせるのが、まず第一の学習です。
触ることで、脳は立体というものが実在するものであることを学びます。
目で見て触れるものこそ実在です。
脳は実在をそのまま受け入れることが出来ます。
一方、教科書や黒板に書かれた図は実在ではありません。
図をいったん視覚で取り込み、脳の中で立体に変換します。
それが出来るようになるには、当然ながら実在の経験が必要です。
逆の順番はあり得ません。
ですから、まずは立体を手に取って十分体験し、その後、見取図、展開図へと進むことが重要です。
見取図はフリーハンドで何度も描いてもらいます。うまく描けるようになると、先生に誉められちゃいます。
そうなると嬉しくなって、どんどん教科書の図を真似して描き始めます。
難しい六角柱とか描き始めると、放っておいても図形が好きになってきます。
展開図は、教科書に描かれた基本形が使えるので、
それを実際に工作用紙に描き、
はさみで切り取って、実際の立体に張り付け、
表面がすべて覆われていることを確認します。
円柱の展開図などでは、長方形の横の長さがピッタリ【直径x3.14】になっていることが定規で測れるので、「あっそういう事か!」と感動する生徒もいます。
面倒で遠回りかもしれませんが、図形を学ぶには手を使うのが一番なのです。
そういう「面倒で遠回りなこと」に付き合ってくれる先生がいたらこの世から図形嫌いをなくすことが出来ます。
やはり、図形好きの先生っていいな。🤗
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