Vol. 0043
前回の続きです。
『何故、推薦入試で自己PRカードが最重要書類
なのか』 ですが、その前に、そもそも高校が
推薦入試を行うのは何故なのでしょうか?
一般入試が、学力テストの形で、その高校の
学力レベルに合った人材を選抜するための
試験であるのに比べ、
推薦入試は、入学後、その高校のために
活躍してくれる人材を選抜するための試験です。
『その高校のために活躍してくれる人材』
高校はそういった人材が欲しくてたまりません。
これを理解して推薦入試に臨まなくては
いけないと思います。
去年(25年度)からの都立高推薦入試の
変更で、その本気度が伺えます。
① 面接が個人面接のみとなった。
24年度までは、推薦入試の面接と言えば
グループ面接か個人面接か、各高校で違って
いましたが、去年25年度から、個人面接のみ
に統一されました。
ですから、より深い内容が面接時に問われる
ことになったのです。
ごまかしは利きません。
高校は、推薦入試で、基礎学力を含め、
その人の資質、能力をしっかりと見極めようと
しています。
② 配点割合の変更
24年度までは、調査書(内申点)の割合が、
90%近い高校もあったようですが、
調査書の配点割合の上限が50%と
なりました。
ですから、以前のように、「推薦入試は
内申点でほぼ決まる。」という通説が
成り立たなくなりました。
うちの生徒から聞いた話では、内申点
41で推薦落ちた生徒がいたそうです。
内申点41というと9教科中、5が5教科、
4が4教科あるということです。受けた
高校のレベル以上の内申成績でしたが、
推薦に落ちてしまいました。
③ 集団討論を全校で実施
これは前のブログでも書きましたが、
勉強だけしていれば良いとか、
自分のことだけ考えていれば良いとか、
他人の事なんて関係ない、世の中の
事なんて知らない、という内向きな生徒が
多い中、コミュニケーション能力が高く、
協調性や、思考力のある人材を
積極的に採用するためのものです。
つまり、ガリ勉タイプはさようなら。
社会に通用する人間が欲しいのです。
④ 小論文、作文、実技検査を実施
集団討論・個人面接以外に、個人の
文章化能力(または実技)を評価する。
ここであえて「文章化」と書いて「化」を
付けたのは、これからの時代(今も
そうですが)は、インターネットやSNS上で、
高い文章表現力が望まれているからです。
以上を点数化して、総合点を出し、
一位から最下位までを、同点者無く、
リストアップして、上位から定員数までを
推薦合格者としています。
その中で最重要ポイントはもちろん①の
個人面接。
そして、その個人面接に当たっては、
『自己PRカード』
が面接資料となります。
<続く>
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