Vol. 0371
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。
国語力と理系脳を鍛え、グローバル人材を育てる学習塾ペガサス府中夢教室・塾長の仲山です。
新学習指導要領に従って、
小学校での英語教育が本格化します。
これまで小5・6学年で必修だった「外国語活動」は、
来年(2020年4月)からは、
「英語」という正式教科に格上げされます。
そして「外国語活動」は小3・4学年に降りてきます。
学習内容も、親世代で主流だった「読む・書く」以外に、
「話す・聞く」が加わり、総合的英語能力(英語4技能)を
学習していく内容に変わります。
現在(2019年9月)、2018年から2019年までの移行期間中です。
Contents
うちの子ついて行けるかしら・・・不安
面談に来られる保護者さんの多くは英語の教科化に不安を持っています。
以前からうちの教室では、英語に興味のある小学生には積極的に英語を教えていますし、英検対策もしていますが、
わが子は大丈夫かしら?
とご心配のパパママ様には、データに基づいたアドバイスをしています。
結論から先にお答えしますと、
結論①:4教科(国算社理)で平均以上が取れていれば、英語も平均以上が取れる。
結論②:英語の偏差値は、4教科の平均偏差値にほぼ一致する。
つまり、これまでの学習が身についている子は、新しい英語も普通に身に着けることができる。
ということです。
まぁ、あたり前と言えば当たり前です。
以下、最新のデータ分析の結果です。
ご興味ある方はご覧ください。
根拠のデータ分析
データ取得テスト:育伸社8月テスト小学生用英語学力テスト
サンプル人数:小学校5・6年生(私立小学校も含む)15人
データポイント数:40ポイント
変量の散らばり:最小値(最小偏差値)27
最大値(最大偏差値)61
≪相関係数の見方≫
①相関係数の値は-1以上1以下。
②相関係数が1に近ければ、正の相関が強い。
③相関係数が-1に近ければ、負の相関が強い。
④0に近ければ無相関。
相関係数の値 | 相関係数の強弱 |
---|---|
0.7~1 | 強い正の相関あり |
0.4~0.7 | 正の相関あり |
0.2~0.4 | 弱い正の相関あり |
-0.2~0.2 | ほぼ関係ない |
-0.4~-0.2 | 弱い負の相関あり |
-0.7~-0.4 | 負の相関あり |
-1~-0.7 | 強い負の相関あり |
4教科(国算社理)と英語の相関
4教科 国算社理 | 英語 | |
---|---|---|
4教科 国算社理 | 1 | |
英語 | 0.811(強い正の相関あり) | 1 |
4教科が万遍無くできている子は、新しく英語が始まっても、高い確率で高成績が出せる。
逆に、4教科が出来ていないと英語もできない。
2教科(国算)と英語の相関
2教科 国語と算数 | 英語 | |
---|---|---|
2教科 国語と算数 | 1 | |
英語 | 0.817(強い正の相関あり) | 1 |
2教科に絞って国算との相関を見てみると、国・算2教科が出来ていると英語もできるようになるという結果。
国語と英語の相関
国語 | 英語 | |
---|---|---|
国語 | 1 | |
英語 | 0.695(正の相関あり) | 1 |
では、一教科ごとの相関を見てみると、
意外と国語と英語の相関係数は低く0.695。これは国語のテストに「リスニング」が無いからかもしれない。
算数と英語の相関
算数 | 英語 | |
---|---|---|
算数 | 1 | |
英語 | 0.829(強い正の相関あり) | 1 |
算数と英語の相関が一番高い。単純に「算数が出来ていれば英語も問題なくできるようになる」というデータ。
社会と英語の相関
社会 | 英語 | |
---|---|---|
社会 | 1 | |
英語 | 0.755(強い正の相関あり) | 1 |
社会と英語の相関も高い。これは個人の記憶力に関係する結果を示しているのだろうか。
理科と英語の相関
理科 | 英語 | |
---|---|---|
理科 | 1 | |
英語 | 0.537(正の相関あり) | 1 |
理科と英語に関しては、相関は認められるが、相関係数は一番低い。つまり、理科は得意でも、英語は不得意(またその逆)という人が一定数いるという事です。確かに「理科は嫌いだけど英語は好き!」とか言う子はいますね(笑)。
まとめと対策
文科省の新学習指導要領に従って、小学校での英語教育が本格化し、これを止めることはできません。
学習習慣が付いている子には英語はそれほど問題ないでしょう。
しかし、学習習慣が付いていない子には
「できない科目がまた一つ増える」
ことになります。
確実にそうなると思います。
ですので、パパやママに言いたいことは、
幼児や低学年の頃から英語教育を取り入れることも良いとは思いますが、
そこはちょっと踏みとどまってもらって、
現在のお子さんの到達度を客観的に見てください。
学校のテストが毎回90点以上取れている状態で、毎日の家庭勉強ができていれば、英語のことを心配する必要はほとんどないです。
一方で、学校の勉強にアップアップしているようでしたら、
学校でやっている算数や国語をしっかり予習・復習できるように、サポートしてあげる事が最も重要だと思います。
英語よりも算数、算数よりも国語力を地道に磨いていくようにすることをお勧めします。
🔡応援団長🔠より