Vol. 0049
KURUTOGA ・・・
って、知ってます?
生徒さんによると、「めちゃ流行ってる!」そうです。
くるとが。。。なんじゃそりゃ?
これ三菱鉛筆㈱が開発したシャーペンのことなんですが、
調べてみるとこれがめちゃくちゃ凄いんです!
何と!!! シャーペンの芯が回るんです!
で、それだけじゃない!!!
芯が自分で尖るんです!
ウォーー スッゲー!
発売されたのは2008年ですから、今から6年前。
私が日本にいなかった頃の話。
アメリカじゃもちろん売ってませんでした。
だらら私が知らなかっただけで、周りは
そこそこ知っていたという。。。(汗)
しかし、感動したのは、その内部構造。
何と!シャーペンの中にギアが入っている!
それも3つのギアがぁ!
書いていると、そのシャー芯の上下する力がギアに伝わり、二番目のギアが上下する。
そしてのこぎり状になった歯によってその力は、上下運動から回転運動へと変換され、シャー芯を回転させる。
何という緻密で、精巧なメカニカルデザイン!
まるで、スイスの時計のような精密さ!
美しい!
憎いのは、そのデザイン。
回転動作がスケルトンで見えるようになっているんです!
三菱鉛筆の技術者の方々、ブラボー!
で、こんな時、前職の仕事柄、特許を
調べるのですが、ありました!
特開2009-107135
【出願人】 三菱鉛筆株式会社
【課題】筆記圧に伴う筆記芯のわずかな後退および前進動作を利用して筆記芯を確実に回転させることができる動作の信頼性ならびに耐久性を確保することができるシャープペンシルを提供すること。
【解決手段】筆記芯が受ける筆記圧による後退動作および筆記圧の解除による前進動作により、往復方向に回転駆動を受ける往復回転部材と、この往復回転部材の回転駆動力を受けて回転子を一方向に回転駆動させるコイルバネを含むバネクラッチが具備されている。前記バネクラッチによる回転子の一方向の回転動作は、チャックに伝えられ、前記チャックに把持された筆記芯を回転駆動させるように動作する。
【出願】 2007-278906 (2007/10/26) 公開 2009-107135 (2009/05/21)
【国際特許分類(IPC)】 B43K21/16 B43K21/00
【FI】 B43K21/16 Z B43K21/00 H
いや、ただただ素晴らしい!
こんな細やかな技術こそ、日本の技術!
日本のモノづくり!
日本の技術は、ガラパゴスとか言われますが、
それでいいじゃないですか!
こんな細かいところに気づく技術者なんて
世界中どこをみてもいませんよ!
実はサインペンを発明したのも日本人なんですよ。
ペン先にフェルトを使いアクリル繊維の毛細管現象を
利用して細い字も書けるようにしたのがペンテルの
サインペンだったのです。
今、当たり前に使っている「細字」とか「極細」の
サインペンは日本人の技術が無ければできなかった
ものなんです。
日頃気づかないような不便なところ、
そこに気づき、
着目し、
課題を提唱し、
研究テーマとして進め、
様々なアイデアを出し、
困難を克服し、
美しいデザインに収め、
見事、商品化し、
人気商品とする。
アッパレ!
技術者のみなさま、ありがとうございます!
さて、私の今の仕事は、というと、
そんな素晴らしいシャーペンを使う生徒さんの
頭脳をクルトガすることです。
今日もクルクルっと尖らせましょう!
「もたもたしていると、クルトガするぞー」
「キャー!」 (イミフ (笑))
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