Vol. 0017
お母さんは常にお子さんの将来を気に掛けています。
将来、演劇や歌などのエンターテインメントの方向に進みたいというお子さんのお母さんは、彼の将来が不安定になると思って、心配しています。
「勉強もできないし...」
「強い意志というか、息子はちょっと頑固で。。。」
ショウビズというと浮き沈みの激しい業界ですので、確かに、お母さんの心配もよくわかります。もっと安定した職業を目指してほしい。もっとちゃんとした業界で地道に働いてほしい。というのが、お母さんのささやかな願いでしょう。
でも、おそらくいくら説得しても、お子さんは聞いてくれないでしょう。なぜなら、お母さんが見ているものと、息子さんが見ているものが、全く違うからです。同じショウビズ界を見ていても、お母さんは負の面、お子さんは正の面を見ているので、話がかみ合うわけがありません。
イソップ寓話の『北風と太陽』を思い出して見てください。いくら北風が旅人の服を吹き飛ばそうとしても旅人はかたくなに服を握って、服は吹き飛びません。一方、太陽が燦々と照り付けると、旅人は自分から服を脱ぎます。
つまり、人を動かそうと思って外から強引に自分の考えを押し付けても、返ってかたくなに自分の考えにしがみつかせる結果になり、人を動かすことはできないのです。それとは逆に、相手の考えを尊重し、共感し、「その考えいいね。やってみれば」と励まして見れば、意外と、子どもって素直。「いや、でも本当は僕不安なんだけどね。」と本音が出てくるでしょう。
そうしたら、「あらあらそうなの。じゃぁ今から早速ショウビズの勉強を始めたらどう? 不安なんて吹き飛んじゃうんじゃない?」「もっと数学の勉強してファイナンスの知識を付けたり、英語勉強して本場ハリウッドに挑戦してみたら?」とか、、、、
折しも、府中夢教室エリアは定期考査直前モード。「だったら今度の定期考査、数学10点アップ、英語20点アップ目指してみない?」とか、さらっと。
最終的に、子どもから、「うん、そうだね、お母さん。今度の考査400点目指して頑張るよ!ショウビズで生き残るにはスマートじゃなきゃね!」と返ってくるかもです。僕はそう信じています。
これが本当の『夢』の力。
お母さんがこういうスタンスをとれば、確実にお子さんは変わっていきます。ただし、それをするには勇気が要ります。
子どもっていつかは親離れしていきます。そして、親は子供の幸せを見届けて死ぬことはできません。だったら、子供の可能性を信じて、この世で一番の理解者となり、最強サポーターとなってあげるというのが、親が子にしてあげられることのベストなのかもしれません。