Vol. 0014
『良質な教育は国境を超える ネット無料講座で広がる世界』
http://www.asahi.com/edu/articles/OSK201306020161.html
今年9月、モンゴルの草原から16歳のMIT学生が誕生する。モンゴルに居ながらにしてアメリカのMITに合格したのだ。彼の名はバトゥーシグ君、自作電子回路が大好きな高校生だ。父のスマホの仕組みを知りたくて分解し、「整然と並ぶ電子部品」に見とれたバトゥーシグ君。当時はMITの名も知らなかった。
彼が勉強したのは、edX(エデックス、ちなみに宅配業者のFedExとは何の関係もないぞ)。 edXはオープンソースで開発され、インターネット上で世界中の学生に大学レベルの授業を無償で提供しているプラットフォームだ。
彼はedXでMITの2年生向け講座「電子回路」を受けた。受講生15万人のうち満点は340人。当時15歳で満点を取った彼は、教授を「天才」と驚かせた。
バトゥーシグ君は、毎晩講座に没頭し、課題を提出。わからない点は大学院生に聞き、放課後は一緒に回路を作った。英語の講座を理解しようと、手作りの単語帳は数百枚に達した。 修了証の評価はA判定。
バトゥーシグ君は、「edXがなければ今の僕はなかった」と喜ぶ。
カーペット工場のエンジニアだった父も「夢みたいだ」と笑う。
彼の将来の夢は、「人を幸せにするエンジニアになりたい」と話す。
さて、ここで質問です。
1.彼の偏差値は何点ですか?
2.彼は受験勉強をしましたか?
3.彼はMITに入るために猛勉強しましたか?
4.彼は勉強が苦痛でしたか?
5.彼は「MITなんて無理」と思っていましたか?
6.彼はMITに行くだけのお金を持っていましたか?
7.彼の親は彼をMITに行かせようとしましたか?
答えはすべてNO.
彼がもし、「僕なんてモンゴルのド田舎に住んでるし」とか「まだ高校生だし」とか「偏差値低いし」とか「英語しゃべれないし」とか「お金ないし」とか言ってたら、どうだろう?一生羊を追って暮らす羊飼いになっていたかもしれないし、もしかして大相撲力士の朝青龍や白鵬を目指していたかもしれない。が、まぁ、それはそれで置いといて、本題を続ける ↓
数年前、不可能と言われたことが、今、簡単に手に入る。彼の能力を引き出したのは、紛れもなく、インターネットだ。
日本の教育も、枠を超え、国境を超え、もっともっとインターネットを使うべきだ。生徒にインターネットを開放し、どんどんedXのような有意義なサイトを活用したらいいと思う。
■エデックス(edX)=英語、受講生90万人超 https://www.edx.org/
MITやハーバード大、京都大、北京大、ソウル大などが講座を提供
■コーセラ(Coursera)=主に英語、受講生370万人超 https://www.coursera.org/
スタンフォード大や米プリンストン大、東京大などが講座を提供
■ユダシティー(Udacity)=英語、受講生100万人超 https://www.udacity.com/
大学教員や著名起業家らが講座を提供。人工知能学など理数系が中心
■カーンアカデミー(Khan Academy)=英語、受講生500万人超 https://www.khanacademy.org/
足し算から宇宙論や美術史まで幅広い。字幕は最大60言語、日本語版400本超
■マナビー(manavee)=日本語、登録者1万4千人超 http://manavee.com/
日本の現役大学生らが教える大学受験用の授業動画4千本以上を公開
■タダでマナべる「さかぽん先生.tv」=日本語 http://sakaponsensei.tv/index.html
塾講師が小5~中3の算数・数学を公開。中1英語も
※開講予定含む
◇ 〈無料オンライン講座〉 インターネットを使い、無料で受けられる講座。中でも100万人規模の受講生に大学や企業が配信するものはムーク(MOOC = Massive Open Online Courses)と呼ばれ、双方向性が特徴。名前とメールアドレスなどを登録すれば、受講者は動画で講義を見るだけでなく、宿題を提出し、試験を受け、水準に達すれば修了証を得られる。