Vol. 0105
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。。。
国語力と理系脳を鍛え、グローバル人材を育てる学習塾ペガサス府中夢教室・塾長の仲山です。
夏期講習も残り数日になりました。
各自、夏休み前に立てた目標に向かってラストスパートです。
中2のAさんは以前から図形が大の苦手。「全然分からない」と言います。
なので、この夏の目標は「図形ができるようになる」でした。
真面目な子なので、図形の公式はきちんと覚えていて、体積などの計算に関しては、サラッと答えを出すことが出来ます。
しかし、計算は出来ても、リアルな存在の図となると話は別です。
Aさんにとっては、投影図から見取り図を書き出すなど異次元のトワイライトゾーン、立体の展開図など黒魔術か何かだと思っているはずです。(⇐⇐⇐ 思ってねーし! by Aさん)
さて、前置きが長くなりましたが、
結局、こんなAさんは何から始めればいいのか。
何からやれば図形問題が解けるようになるのか。
それは、ここでも『アウトプット学習』です。
つまり、
① 図を自分の手で書くこと。
② はさみと画用紙を使って、立体を作る事。
③ そして、これを何回も繰り返す事
です。
「それって幼稚園みたいじゃないの。」
と言われると思いますが、小学生や中学生で図形問題ですごく困っている人は、図形の原体験がない人なのです。小さい頃ブロックや積木で遊んだとか、プラモデルを組み立てたとか、キャンプで木を削ってクラフトを作ったとかのリアルな体験がほとんどない人です。
だからそもそも頭でイメージすることが出来ません。脳がイメージを作り出せない状態なのです。
まずは、実際に作ったり描いたりして体に図形を覚えさせなくてはならないのです。
こういう事は、時間がある時でしかやれません。
だから夏休みを使うのです。普段できないことにチャレンジするのです。
Aさんは、始めは三角柱の立体図(見取り図)が全く書けませんでした。教科書に書いてある図をそのまま写して紙に書くことすらできませんでした。
展開図を画用紙に描くこともできませんでした。
それが、何とか展開図を書き、輪郭をはさみで切って、折っていくと、あら不思議、立方体の出来上がり!!
Aさんが小さく「出来た!」とつぶやいたのが印象的でした。
あとは、講習テキストや教科書に書いてある図を片っ端から「模写」していきました。
始めは、幼稚園児が描いたような箱の絵が、やっていく内にちゃんとした斜投影図になってきます。
見えない辺も点線で書き入れることが出来ます。
一見、手間がかかって遠回りに見えますが、図形は手で覚えるものです。
頭でわかっているつもりでも、実際に手で描いて見たり、作ってみたりすると、全然違います。それは、体が図形を「感じて」いるからです。
円錐の側面のあのカーブの曲がり具合の触感や、てっぺんのとがり具合、こういうものを手が覚えます。
そして、作って行くプロセスでビジュアルに何度もいろんな角度からその立体を見ることになります。
それは、教科書の一方向からだけの投影図を何度も見ても得られない未知の体験です。
で、
わたし自身、こうやってものを作るのが大好きなんですね。
Aさんの図形問題に付き合いながら、私の方がワクワクしながら紙を切ったりしているわけです。
となると、Aさんにも図形の楽しさがつたわっていくのかなと思います。
今回もAさんを「図形好き」にすることが出来たんじゃないかなぁと思います。
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